マトスポブログ

サハラマラソン参戦記録 vol.17(全4ページ)

砂漠の戦利品

道中はこれまでと同じく砂漠100%である。転がった石、深い砂、砂丘にラクダ草。もう見飽きたものだが最後となると寂しい。
景色を目に焼き付け、2人と会話しながら歩く。コース上にこんなラクダ(?)の頭蓋骨も転がっていた。

鳥の影が目の前を横切り、その姿を拝もうと頭上を見渡すが影の主は発見できない。
これまでも何度かあったことなのだが、とうとう最後まで彼らの姿を確認できなかった。
辺りに何もないせいか鳥単体の影だけでは高さも横切った位置も掴むことができないのだ。

そしてまた拾い癖が出る。ピンクのスプレーで色付けされ、道標に積まれた拳大より少し小さい石が目に入る。
そのうちのひとつを拾い、ポケットに詰め込む。なんでこんなもの拾うんだろうホント・・。

スタートから1時間半程経った頃、砂丘群に到達。恐らくまとまった砂丘はここで最後だろう。
よし、ここだな・・。K池さんとF岡さんの方を見て肯く。各々用意していた空のペットボトルを取り出す。
そして1.5Lのボトル一杯に砂を詰め込む。
砂丘(できればコース上で最後の)の砂を持って帰る。これは友人等へのお土産とする。絶対にやろうと考えていた大事な目的のうちのひとつだ。

ついでに前立て、帽子、完走メダルを砂丘に設置していい感じの写真撮影を行う。
こういった撮影中の姿は傍から見ると滑稽なものだ。その残念な画をF岡さんに撮られてしまう。※写真提供F岡さん

砂のボトルが増えたことによって、木の枝の杖を手放したF岡さんが一層遅れ始め、時折立ち止まる。
大丈夫かな?と心配をしていたがどうやらこっそり写真を撮っていたようだ。

途中いつものように地元の子供達がコース上で食べ物をねだりにやって来る。
最後なので何かあげたかったが、先程K池さんF岡さんと一緒に最後のデーツと胡桃を食べたところだったので何も無いよと謝る。
それどころか途中一緒になった日本人選手のⅠ永さんにメントスを恵んでもらう始末。
同じく途中で一緒になり、子供達に大盤振る舞いしておられた男気溢れるM乃さんとは大違いである。
ちなみにこのときのメントスグレープ味は極上の逸品であった。

本当の終わり

スタートから2時間を過ぎ、若干ダレてきたところでまた砂丘が現れる。悔しいのでここでも砂を少し採取。
砂丘を左折していくと村・・いや町と言っていいレベルの住居群が見えてきた。町の人々も見物に多く出てきている。
ヤマハやホンダ等の日本製のオートバイが多い。町を抜けるとすぐにゴールのアーチが見えてきた。
3人一緒にゴールしようということになり、その打ち合せをしながらゲートを目指して歩く。

”寂しがり屋の一匹狼三人衆”で肩を組んでゴール!私のお気に入りの写真。ズボン右ポッケが拾った石で膨らんでいる。

そして私が掛け声をかける。「回れ右!」「礼!」

そして3人で「「「ありがとうございました!」」」

・・・・・。
少しして頭を上げるとF岡さん言う。「本当に終わりやね・・。」
私とK池さんも同じ言葉で返す。

本当に・・本当に全て終わってしまったんだな。
パレードをたっぷりと楽しんだチャリティーステージ7.7km。タイムは2時間43分14秒。時刻はすでに12時を回っていた。

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