マトスポブログ

サハラマラソン参戦記録 vol.15(全5ページ)

拷問

「少しイレ込んでいるのかな?」 走りながら頭の冷静な部分で分析する。
イカンイカン、走ることを意識し過ぎたのか全く集中できていない。また周りに釣られて走っている感じだ。
”いつも通り” ”いつも通り”。ペースを調整し、5~10分ごとに立ち止まって脹脛を軽くマッサージする。

コースははやり平坦で楽なものだが、転がっている石への接触による痛みが辛くてかなわない。ロキソニンよ、早く効き目を現してくれ!

走っていたせいか、それともあまりに特徴のない土地だったからだろうか?この辺りのことはほとんど思い出せない。
唯一つ強く記憶に残っていることは、このときすでにお腹が張っておりトイレに行きたくて行きたくて仕方がなかったことだ。
トイレネタを繰り返し押して大変申し訳ないが、この前日にトイレットペーパーが切れてしまったためにこの時点では便意があろうがどうしようもない状態であった。
故にただひたすら我慢していたが精神的にくるものがある。全く何の拷問だこれは・・。
例えるなら高速道路を走行中に急に便意を催し、次のトイレまであと40km。しかも大渋滞中。これを想像していただければこの時の私の絶望具合をお察しいただけるであろう。
フィニッシュしたらK池さんに紙をもらわなきゃとかそんなことばかりが最重要事項として頭の中をぐるぐると回っていた。

約10km地点のオフィシャル写真

第1チェックポイント

スタートから1時間30分後、第1チェックポイントが視界に入る。この足で12.2kmという距離を考えれば悪くないタイムだ。
チェックポイントへの直線状の木陰に公式カメラマンが座って撮影を行っている。手前に撮影を知らせる看板も見える。

ここまで公式の撮影時は歩いていることが多かったので、走行姿を写してくれるのはちょっと嬉しい。
群生するアカシアの木がサバンナを連想させる私のお気に入りの一枚でもある。

脹脛を庇っているため摺り足気味だが一応走っていることには変わりない。
また、食料が減ったことによりバックパック周りが若干だがコンパクトになっている。

そして第1チェックポイントへ到達。
尿意を催していたので用を済ませようと思い脇へ赴く。
が、ほとんど出ずに尿意だけが強く残る。この状態は初日と同じだ。少し張り切りすぎたか。
この後はいつもの通り歩きに徹するので、気温にさえ気を配れば恐らく問題ないだろう。

補給をしっかり取り、10分ほど休息して出発。
ふと、後ろを振り返り第1チェックポイントを写真に収める。
・・・あと2つか。

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