マトスポブログ

サハラマラソン参戦記録 vol.12(全5ページ)

峡と第3チェックポイント

岩山と岩山の峡に入る。峡といっても道幅は200~300m、距離は3km程もある。
若干勾配があるものの路面はこれまでと特に変わらず、期待していた陰もない。
この岩山には「 EL MAHARCH 」という名が付いているらしい。山の上に岩が乗っかっているような風貌だ。

峡を抜けて20分、第2チェックポイントから2時間30分経った頃だろうか。連なった低めの丘陵が見えてきた。
確か第3チェックポイントの配置は、出てすぐのところに丘陵が2つあったはずだ。例のメモを取り出して確認する。間違いない!
目を凝らすと丘陵の麓に第3チェックポイントらしきものを発見。ここから30分程の距離と思われる。

立ち止まり、振り返って先程通過した「 EL MAHARCH 」を見上げる。
土台の山と、それに対して程よい高さかつ均等な岩壁のシルエットが西洋式の城塞のそれを思わせる。
美しいと思った。しばらくその場に留まり、この名勝を忘れないようしっかり目に焼き付けた。

30分後、第3チェックポイントへ到着。
通常のステージであれば第3チェックポイントのあとはゴール残すのみなのだが、本日はオーバーナイトステージ。
チェックポイントの数はやっと半分完了。距離で言うとまだ32km、全行程の4割程度だ。
そういえば1.5Lの給水とともに面白いものをもらった。※写真提供 旅人Mさん

日本でもお馴染みの折ると7~8時間発光するスティック(ケミカルライト)である。
オーバーナイトステージでは19時になると、選手はこのスティックを発光させた状態で後方から確認できる位置に装着しなければならない。
装着は義務であり、怠ったり適切な位置につけていなかったりするとペナルティの対象となる。
なぜならこのスティックは自分の為の明かりではなく、後ろに続く他の選手の安全を保障する為のものだからだ。
前を行く選手のこの揺れる小さな灯りを頼りに今夜一晩真っ暗闇で進路を決め続けて行くのだ。

私のバックパックには背中にメッシュのポケットがあるのでスティックはそこに収納した。現在17時前。次のチェックポイントまでに19時を迎えるだろう。
いよいよ待ちに待った暗闇のレースが迫ってきた。ヘッドライトもいつでも取り出せる位置に移動させる(ただしボトルには取り付けない!)。
抜き去ったはずの私の姿を見た途端、そそくさとチェックポイントを出た負けず嫌いのF岡さんを追って私も出立する。

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