マトスポブログ

サハラマラソン参戦記録 vol.2(全2ページ)

4月3日

装備品の確認、買い出しと観光、そして日本人参加者との顔合わせ

K和田さんは日本人参加者に幾人か知り合いがいるらしく、朝から装備品の相互確認を行うとのことなので私もお邪魔させていただいた。
予想はしていたことだが、会う人会う人みな明るく前向きで好感の持てる方ばかりだ。

装備品の確認後、みなで電車で20分程行ったところにあるマドレーヌ駅の大型スポーツ用品店へ不足品の買い出しに向う。
このときばかりは5年前、現金がないばかりに徒歩とメトロでパリ中を駆けずり回った地理感覚が役立った。

マドレーヌのお店には私の求めていた固形燃料(日本からのフライトでは持ち出せなかったため)は置いておらず、
小型のスポーツ用品店が多く軒を構えるシテ島南のソルボンヌ大学周辺へとひとり向かった。
この辺りのスポーツ店はひとつひとつは小さいが、それぞれがバックパックだけ、調理器具や食品だけと専門分野を絞っており非常に興味深い品揃えを誇っていた。
固形燃料もここで探していたものを必要分購入でき、ついでに日本にはなかった水で戻せるフルーツの詰め合わせをレース中の楽しみとして購入した。
ちなみにマドレーヌからここに至るまでのルートが素晴らしく、ルーブル美術館でモナリザを、シテ島でサントシャペルのステンドグラス、ゴシック様式の傑作であるノートルダム大聖堂を堪能した。
ノートルダム大聖堂の正面には「パリ0地点」と呼ばれる道路元標があり、これを踏むとまたパリに来れるという言い伝えがある。
サハラマラソンから無事戻れるよう、パリ0の八角形を祈るように踏みしめた。

パリ市内での買い出しと観光を終え、16時からの顔合わせのためホテルへ戻るとそこにはロビーにぞくぞくと集まる日本人参加者達がいた。
大人数なので簡単な自己紹介のみにとどまったが、ひとくせもふたくせもありそうな、だがエネルギッシュで楽しい方ばかりだ。
この後、近くのレストランに押しかけ大いに語り合う。
参加者のレベルは様々で、総合50位以内を狙っている方、フルマラソンを2時間台で走り切る方、私と同様サハラマラソンの為に走り始めた完走狙いのマラソンビギナー、その他には七大陸最高峰と8,000m峰を6座も登頂された方や、月間走行距離2,000kmのギネス記録保持者、出場15回目の女性、果ては前大会を着ぐるみで完走した方、世界一周中にサハラに立ち寄ったというとんでもないバイタリティーを持った猛者(?)までいた。
おもしろい!素直にそう思った。参加のきっかけであるあのドキュメンタリーを観たときと同じである。
あのときは一体どんなやつらが参加するんだ!?と思ったものだが、ここで答えの一端が垣間見えた。こんなクレイジーなやつらだ!

今年の日本人参加者は42名(うち4名が女性)。ほとんどの方が初参加で、リピーターは5名程度と少ない。
リピーターの方からは現地での実際の雰囲気やアドバイスを頂き非常に参考になった。
お話を聞いてる際、あと少しで自分もそれを味わえるかと思うと嬉しくて思わず顔がニヤけてしまった。

ちなみに私の自己紹介は、苗字が日本人参加者の多くがお世話になっている尾西食品の尾西のご飯(アルファ米の名称)と同じであり、何の巡り合わせかゼッケンナンバーも” 1024 = オニシ ”であったため、多くの方に一度で名前を憶えていただいた。ラッキーである。

レストランからはホテルへ最後のシャワーを浴びる。
明日はモロッコへ移動し、そのまま風呂もシャワーもない野営地暮らしに突入する。
9日後のシャワーは一体どんな気持ちで浴びているのか!?それが楽しみでしかたなかった。

vol.3へ>>

1 2