サハラマラソン参戦記録 vol.19（全5ページ）

路地を抜けると橋があり、その先にはアイト・ベン・ハッドゥのメインである要塞跡がある。
ちなみにこの川に毒が投げ込まれ要塞は陥落したのだという。※写真提供Ｆ岡さん

要塞部分は居住しているかまでは分からないが、商店が軒を連ねている。※写真提供Ｆ岡さん

時折、「マラソンか？」と声がかかる。やはりモロッコ（特にワルザザート近辺）ではサハラマラソンはよく知られているらしい。
中には日本語の達者な方もいてさっき別の日本人が来たよと教えてくれる。アフロを被っていたというからTeamAHOだろう。特定できるって凄いな彼ら。

要塞というだけあって路地は複雑に入り組んでいる。だが案内の看板が沢山あるので基本的には迷うことはない。
しかし、我々のグループには非常に残念な特徴がある。

ちょ、ちょっと・・

待って・・

「ま・・待てよっ！速いんですよ！ゆっくり行きましょうよ！もうレースじゃないんだから！！」←声に出ました
みんな変な癖が付いちゃったようでとりあえず目的地まで黙々と全速で行くんですよね・・
これにはみなさん照れ笑い。「第1チェックポイントより近いね。」なんて会話明らかにおかしい。
このグループで一番若い私がついていけないっていうのも情けない話ですが。だって足痛かったし・・。

そんなこんなで頂上付近。この辺りの土壁はよく崩れず遺っているなと思う。

そしてやっとこさ最頂部へ。この建物は入ることができます。

実は2階建て。窓のある2階にはこのデンジャラスな梯子（？）を登っていきます。※写真提供Ｆ岡さん

実用の遺跡や城郭が好きな私には大好物です。内部を一通り堪能し、外に出て記念撮影。
お気に入りの1枚です。私の性格や個性が凝縮されているなぁと思う。

これを見ていたティーンの若者が目を輝かせて近寄ってくる。ふっ・・わかるぜブラザー、浪漫だよな？

嗚呼素晴らしきかなライトセーバー。半分ネタで持ってきたのにこんな役立ち方をするなんて。
この記念撮影の完了によって、私の旅の目的はあと1つを除いてその全てを達した。
そういえばK岡さんもライトセーバーで撮影をしていた。奥様が「STAR WARS」の大ファンらしく、ライトセーバーも家に何本もあるという。
自慢してやるんだ～なんて言っていたが、写真を見た奥様はただ苦笑を零したらしい。なんでや！

さて、やることもやったので帰るとしよう。イレ込んでいたおじ様方も登頂を終えて落ち着いたのか、下りは和やかな雰囲気。
途中演奏聞いてたらお金を置いてけと言われたり、さっきの日本語が達者な所でお土産買ったり、トイレが有料だったりして無事に元いた町の方へ戻る。

そういえば下りで山羊を見つけた。家畜がいるということはやはり住んでいるのだろうか。あとここも猫が多い。

時刻は14時。昼時は過ぎつつあるので、食事を取れるところがないか探すがどこも混んでいる。仕方がないので商店でちょっとしたお菓子と水を買う。
登り口の前の道路でタクシーのおっちゃんを待つがなかなか来ない。暑くてダレていたところ、ギネスのＴ橋さんがアイスクリームを奢ってくれた。これは美味い！

”PIZZA”の看板が美味そうだなー食べたいなーと私達を誘惑し、我慢が限界近くになったっところでおっちゃん登場。
おっちゃんめっちゃ手招きしている。どうやら我々は最初の登り口とは違う所にいたらしい。建物や風景の雰囲気が似ていて誰も気がつかなかった。
みなで大笑いし、世界遺産「アイト・ベン・ハッドゥ」を後にした。