マトスポブログ

サハラマラソン参戦記録 vol.19(全5ページ)

9時過ぎになり、一緒に行く約束をしていた53番テントのK池さん、F岡さんらと受取り所のあるホテルへと向かう。
よちよち歩きで坂を下ってゆくと左手に大会車両などが多く駐めてあるホテルが見えてきた。どうやらここのようだ。
大会車両群を眺める。車体に貼られたステッカーやロゴを見るに、1回や2回の大会で使っただけではなさそうな年季の入ったものもある。
フランス本国から運んでくるのか、それともモロッコのどこかに保管しているのか。巨大な重機もあるので恐らく後者だろうか?
メンテナンスが大変だろうな、燃費が悪そうだな、そういえばどこで給油していたのだろうとかそんなことを考えながら入口に向う。

ホテルの中は関係者で溢れ、ロビー左手に長蛇の列ができている。どうやらこの列の先が受取り所のようだ。
早めに来てよかった。受取り開始は9時から16時。遅くなればもっと列が延びるだろう。何よりグッズの売り切れが恐い!
列の一番後ろにつく。5分に1度くらいの頻度で列が一気に動く。どうやら混乱がないように、受取り所に入る人数をコントロールしているようだ。
ただ待っているのも暇なのでライトセーバーで遊ぶ。何人かがそれはどこで買える、幾らなんだと問いかけてくる。男の浪漫に国境などないのだ。

40~50分程たっぷり待たされ、ようやく中に入ることができた。
大きな一室の四方に、沿るように設けられた物品コーナーに公式グッツが所狭しと並んでいる。こんなにあるのか・・。
これらグッツは事前に公式サイトから購入できるものも多かったが、いざ目の前に並ぶと購買意欲を刺激される。

ワッペンやピンバッチ等の小物を手にとっていたところで、部屋の中央にある物品に目がいく。
ひときわ質のよい商品が並んでいる。サハラマラソンの公式バックパックも取り扱っているトレイルメーカーだ。
ダウンジャケットと寝袋が一体型になったものなど、面白いものが多い。そのうち一つの商品に目がとまる。
細身のウインドブレーカー。実物は背中と左肩に大会のロゴがプリントされています。

カ、カッコイイ・・。一目惚れ。これだ、これを買おう!そして値札を見て驚愕する。
約180ユーロ。高い!高過ぎるよ!先程の寝袋を見るとなんとそちらは500ユーロを軽く超えている。
少し悩んだが、ふと思い出す。ペナルティなどで支払いがあった場合に備え、携帯が義務付けられていた200ユーロの存在を。
そうや、これ使お。ペナルティを受けたと思えば惜しくない。
スタッフに試着をお願いし、サイズに合ったものを受取る。多分これを買ったのは日本人で私だけだろうな~・・。
ちなみに支払いはレジで一括して行うようなので物色を続ける。

ありがちなTシャツを見ていた際に、肝心の完走Tシャツのことを思い出す。室内を見渡すと一角にそれらしきコーナーがあった。
受取り窓口は「Finisher」と「Non Finisher」の2つ。リタイア者にもTシャツがあるらしい。
なんだか残酷だな。そう考えながら左の「Finisher」の窓口に向う。
自分のゼッケン番号を伝えるシステムのようだが、丁度手にiPhoneを持っていたので、完走直後にRくんに撮ってもらった画像を開く。
画像のゼッケン部分を指差して受付のお姉さんに見せると、彼女は肯きながらなぜか爆笑し始める。どうやら何かがツボに嵌ったらしい。
親指を突きたて、肯き笑いながらオレンジ色のTシャツを渡してくれる。そういえばこのお姉さんは帰りのバスで同乗していた人だな。
別の物品コーナーの列に並んだ際、また彼女と目があう。受取りのときは隠していたライトセーバーを取り出し、彼女に向けると吹き出してまた爆笑を始めた。
ウケているのか、それとも別の感情なのか。だがそんなことはどうでもいい。散々反応を楽しませていただいた。
レジは幾つかあり、一番右端の列に並ぶ。このレジのお兄さんの処理速度が一際速い。すぐに自分の番になる。
素晴らしいことにクレジットカードが使用できるようだ。例の200ユーロはこの後のために置いておこう。現金ないと恐いし。
ウインドブレーカーの他にTシャツや細かなものを幾つか買って、合計240ユーロ少々。旅の思い出はプライスレスなので仕方ない。
完走Tシャツはこんな感じです。デザイン、生地とも良いので選手には好評でした。

外に出て仲間と合流。和製鉄人・ギネスのT橋さんは奥さんのお土産に公式バックパックを買っておられた。いつかご夫婦でサハラに戻ってきたりして・・(笑)
ホテルに戻る。さあ、こっからが本当の自由時間だ!

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