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Post on 2015.08.19
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サハラマラソン参戦記録 vol.21

2014年4月、弊社の社員である尾西基樹30歳(独身)が、世界で最も過酷とされるサハラマラソンに参戦した記録譚、第21回。

今回でサハラマラソン参戦記録もラストとなります。
長期間のご愛読ありがとうございました!

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4月16日

ただいま

午前8時。飛行機は無事、関西空港に降り立った。
入国手続きをし、スーツケースを受取り税関のチェックを受ける。
チェックを終え、到着口に出ると同じ機だったN村さん(完走直前で一緒になった彼)の会社の同僚が大挙して出迎えに来ていた。
同僚らに紹介され、挨拶を受けている目の端で、K池さんがエスカレーターで駅の方に向っているのが見えた。
N村さんに別れを告げ、K池さんを追いかける。
駅のホームで追いつき、特急列車で広島に帰る彼に別れとお礼を告げる。彼は笑顔で「今後ともよろしく。」と応えた。

K池さんを見送り、私は別の列車に乗り込む。もうこの頃には早く家で寝転がり、くつろぎたくて仕方がなかった。
長い長いフライトモードから解除したiPhoneには沢山の祝福のメッセージが届いていた。どうやらワルザザードで送った完走報告は無事届いていたらしい。
まだ結果を知らせていなかったり、そもそも参加を告げていなかった友人らに報告を送る。
私のSNS嫌いを知っていた友人はFacebookを始めたことの方に驚いたりしていた。曰く”変わったね”と。
そうかもしれない・・。このときはまだ何がどうとは上手く言えなかったが。

乗り換えを挟み、1時間少々して地元の駅に帰ってきた。
駅のコンビニでスナックの類いを買い、いよいよ自宅に向う。
そういえばオーバーナイトステージの後、食べたくて食べたくて悶絶したヒレカツを、帰宅第一夜の食事としてリクエストしておいた。
メッセージは届いているかな?今はただそれが楽しみだ。

我が家は農業を営んでいるのだが、駅から自宅への道中に野菜の直売所を設けており、そこには母が常駐している。
2万kmを旅したスーツケースを引き、駅から10分程歩いた頃その直売所が見えてきた。母の姿もある。

ポケットに忍ばせておいた完走メダルを首にかける。

スーツケースの音でこちらに気づいた母に
誰よりも私の身の心配をしてくれていた母に

 

メダルを掲げ 、「 ただいま。 」と告げた。

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